「痩せたい」

僕の嫌いな言葉の一つであるその言葉を僕の前で口に出すのは今となってはメタボンと言うあだ名の友人のみであるが、歴代の彼女がいつも囁いていた言葉であった。

初めての彼女はことあるごとに痩せたいと漏らした。「あー、痩せたい」そう言いながらマクドナルドのハンバーガーを頬張る彼女から感じる感情は自家撞着、二律背反、矛盾。ちょっと今の僕インテリジェンスでしょ?こういう言葉も知ってるの。今となればもう呆れることしか出来ないのだが、恋は盲目論者の僕はそんな彼女も可愛いの心であった。

次の彼女もたびたび痩せたいと漏らした。恋は盲目論者の僕ではあるが、客観的に見ても彼女の顔面偏差値は高く、なんで俺と付き合っているんだの心で付き合っていたが、まあ、ものの見事に振られていまは一人。そんなオフェイスの方であった。けして太っているわけではなく、むしろ人が羨む体型だったと記憶していると言うか今もこの目が、この体が、このちんこが記憶しているのだが、「痩せたい」と漏らし、一日をチョコレートだけで過ごす彼女が心配であった。おそらくこのことが僕の「痩せたい」嫌いの起因なのだろう。そして痩せなくても世界で一番可愛いと言う僕のスイートな本心がいつも力なく交わされるビターなシチュエーションも辛いものであった。

どうにも女心が分からない。ロジックは分かっているが・・・の話である。しかしながらそれでも僕は女性のことが好きで愛しそして尊敬してやまない。

その心は

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